第6回 短い聖句を唱える祈り-4.自分なりのみ名の祈りを決める

4.自分なりのみ名の祈りを決める

この祈りをある本で紹介したところ、読者から1つの手紙をもらった。

それには、「主よ、憐れみたまえ」を繰り返していると、力が湧いてこないで、何か気持ちが沈むような気がするというものだった。

たしかに朝起きて、仕事に出かけるとき、さあやろうという前向きな気持ちをもり立てているときに、ただ「憐れみたまえ」では、やる気がそがれてしまう人がいるだろう。もしかしたらこの言葉は、ロシアのように冬が厳しい気候に適しているが、楽天的な民族にはあまり合わないのかもしれない。

結局は、自分に合う祈りの言葉を使うのが一番よいと思う。

実際のところ、私が大学生時代、最初にこの祈りを習ったときは、「オー、イエズス」という文言を繰り返すというものだった。今までいろいろな文言を試してみたが、これを最初にしたせいか、無意識状態になると、いつの間にか「オー、イエズス」に戻ってしまうことが多い。これが自分に合っているのかもしれないし、最初だったのですり込みが一番深いのかもしれない。

いくつかの言葉を試して、合うと思うものを決めて、それを繰り返すがよいであろう。

気持ちが盛り上がるのは、「神に感謝、主に賛美」というものがある(射祷ならば、「主よ、賛美します」、「神よ、感謝します」でもよい)。

これも一時期、かなり唱えたが、感謝と賛美を捧げ続けると気持ちがだんだんと晴れやかになる。また、その時々の気持ちに合わせて、射祷として、「主よ、賛美します」、「主よ、あなたを愛します」、「主よ、あなたにより頼みます」と変化させることもある。その時のありのままの気持ちに合わせるので、自分の心がこもるような感じがする。

なお、東洋の伝統から、繰り返す場合は、呼吸に合わせるのがよい。

私の場合、「オー」というときに息を吸い、「イエ(ズ)スー」というときに息を吐くようにしている。「主よ」というときは息を吸い、「より頼みます」、「賛美します」、「ゆだねます」という方を吐く息にしている。そうすると息を合わさって、心のリズムがとれる感じだ。

歩きながら唱える場合、息と言葉を合わせるだけでなく、歩数も合わせるとよい。息を吸うのに合わせて、2歩から4歩くらい(あるいはそれ以上)。息を吐くときも2歩から4歩くらいに合わせると心のリズムとさらに合うように感じる。

皆さんもさまざまな工夫をして、祈りを深めていってもらいたい。とても簡単で実践しやすいし、多くの恵みが実感できるだろう。