11月のお知らせ
11月のお知らせ
皆さま、秋らしい季節になりましたが、いかがお過ごしでしょうか。コロナウイルスによる感染症拡大は、東京都では高止まりの状態です。冬にかけて日本でも感染拡大の恐れがありますので、気を引き締めながら、信仰生活を大切に歩んでいきましょう。
クリスマスのミサについて
今の状況では、多くの人が自由に参加するのはとうてい無理なので、基本はネット中継視聴での参加になります。ごく少数の方のみ、事前予約して実際の参加ができます。詳細が決まり次第、ホームページその他で発表しますので、ご注意ください。
クリスマス募金について
今年度もすでに海外から支援依頼が来ています。今回は、スリランカの霊性センター(エコロジーを含む包括的センター)の所長ティエリー・ロボアム神父(日本管区所属のフランス人で、私と一緒に東京で司祭叙階)より、エコロジーのプロジェクトのために援助してほしいという依頼です。
例年ならば、クリスマスバザーの収益を充てるところですが、今年は残念ながらバザーが中止されました。教会の財政状況も厳しいですが、こういう困難な時こそ困窮している人を支援すべきだと思います。そこで、待降節中のクリスマス特別募金(聖堂に献金袋を設置)と郵便振替用紙にあるクリスマス特別献金の項目を使って募金をお願いします。
ミサについてのお願い・変更点など
- 聖堂内でのソーシャルディスタンスについて、同居している家族(親子や夫婦)は一緒に着席してかまいません(大司教通達)。申し込み方法に変更はありません。参照:「クリスマス・年末年始期間における教会活動の制限について」(東京大司教区)
- ミサを求めて、他の教会のミサにあずかることはご遠慮ください(大司教通達)。聖イグナチオ教会の信徒は聖イグナチオ教会のミサにだけ出るようにお願いします。近隣の教会に通う方がよいという方は、この際、所属教会を変更することも考えてみてください。
- 土曜日12時のミサは今でも高齢者・病気の人専用です(予約なし)。前回、奉仕者を募集しましたが、多数の方が申し出てくださいました。すでに人数が足りていますので、募集は締め切っています。ご協力に心から感謝です。参照: 高齢者・基礎疾患のある方専用ミサ
- 平日のミサなど、すべて事前予約で行っています。どのようなミサであっても、ミサ献金をお願いしています。今年度は大幅な減収が見込まれるますので、ご協力ください。
- 教会に来られる前に、ご自宅で必ず検温をしてください。体調不良の場合、他の方々のために、ご自宅でのお祈りに切り替えて様子を見るようにしてください。
とくに気をつけていただきたいこと
これから寒くなりますので、暖房を使う機会も増えると思います。そのような際でも、換気を心がけてください。すでに寒い地域(北海道など)では、感染が拡大しています。本格的な冬が到来すると、首都圏でも感染拡大のリスクが高まると思われます。マスク着用や手指の消毒はもちろんのこと、部屋の中での話し合いなどの場合、部屋の換気を必ず心がけてください。飲食をともにすることがある場合、さらに細心の注意を払ってください。
なお、屋外での会話は、マスク着用ならば比較的安全だと思われます。
教皇来日1周年
そろそろ教皇フランシスコ来日1周年になります。その後のコロナ騒動のおかげで忘れてしまった方もおられるかもしれません。改めて教皇来日のお恵みを思い起こしてみましょう。1年前はどのようなことに感動したでしょうか。どういうチャレンジを受けたでしょうか。コロナウイルスの蔓延の直前に来日されたことに、神の大きなはからいを覚えます。
教会としては、とくに1周年記念のイベントは行いません。各自が1年前の体験・教皇さまのメッセージを思い起こしましょう。コロナの中で生きていくヒントをすでに与えてもらっていたように思います。今こそ、福音の喜びを分かち合い、いのちを大切することを心がけていきたいです。
教会黙想会 11月23日
昨年度、イエズス会が「使徒職全体の方向性づけ(Universal Apostolic Preferences-通称:UAPs)」を発表しました(次項の解説参照)。その一歩として、マジス4月号では、仮想四旬節黙想会という記事を載せています(ご一読を)。11月23日の教会黙想会では、改めてこのテーマを取り上げます。まずはUAPsの第1の柱になっている霊操の基礎を学ぶことにしました。興味のある方は参加ください。オンラインで配信予定です。実際の参加はネット予約をお願いします。
参照: 教会報2020年4月号「仮想四旬節黙想会」
これからは、教皇来日の恵みをかみしめながら、UAPsのテーマをミッション2030に合わせて、扱っていきたいと考えています。皆さんの中で、興味のある方はこれらの動きに意識的にかかわってくださるとありがたいです。
イエズス会の使徒職全体の方向性づけ(UAPs)
なかなか改まって解説する機会がないので、ここで少し説明しておきます。イエズス会は約10年に1回くらい総会議を開きます。世界中から代表者が集まり、次期総長を選んだり、あるいは、イエズス会全体の歩みを検討し、教令を発表したりしています。最近の第36回総会議では、昨年日本に来られたアルトゥーロ・ソーサ総長が選ばれました。その総会議の要望を受け、ソーサ総長の元、今後、世界のイエズス会が使徒職を果たす上で、より強く意識(Preferences)していくべき4つの課題を決めました(2019年2月)。これは2019年から2029年までの10年間をかけて、イエズス会全体が心にかけて歩んでいく1つの方向性となります。
聖イグナチオ教会もイエズス会の教会ですから、UAPsをしっかりと意識しながら歩んでいきたいです。と同時に、聖イグナチオ教会として、独自のビジョン「ミッション2030」(こちらも4本柱)があります。2つを比べてみますと、全く矛盾せず、むしろ補完的にさらに豊かさが出てくるように思います。コロナ禍の中にありながらも、ミッション2030とUAPsをともに深めていくことができるとよいなと願っています。UAPsの4つを簡単に説明しておきます。
1.霊操および識別を通して神への道を示すこと『霊操』とは、聖イグナチオが自らの霊的体験をまとめ、他の人もあずかることができるような祈りの手引き書である。イエズス会の基本的な霊性であり、イエズス会の学校も教会もすべてこの精神に基づいている。聖イグナチオ教会の皆さんもぜひこの霊操の精神を深め、神のみ旨を識別して、実践できる成熟した信徒になってもらいたい。今回の黙想会はこのテーマを深める機会とするが、来年度はさらにいろいろな方法で深めていきたい。
2.和解と正義のミッションにおいて、貧しい人びと、世界から排除された人びと、人間として尊厳が侵害された人びととともに歩むこと
これは教会の大きな役割の1つである。例えば、コロナ禍で苦しんでいる多くの生活困窮者がいる。まず彼らの必要に応えていきたい。教会としてタイミングよくこの春からシェルターの運営を始めた。今のところほぼ満室状態が続いている。
このような特別な奉仕だけでなく、皆さんの周りにおられる困窮者にできる助けを意識し、実践していってほしい。
3.希望に満ちた未来の創造において若い人びととともに歩むこと
この教会は恵まれていて、多くの若い人びとが訪れている。教会学校や青年会・その他の集まり(最近は国際的な集まりが盛んになった。マジスに報告あり)などを通して、彼らとともに創造的な未来を築いていきたい。4.「共に暮らす家」(地球)への配慮と世話を協働して行うこと
教皇フランシスコの来日を受けて、日本の司教団が毎年9月をすべてのいのちを守る月間に定めた。また、まさにコロナウイルスの蔓延による感染症拡大は、私たち地球全体の自然環境を見直す絶好の機会でもある。このような動きに合わせて、この教会でもエコロジー的配慮を意識し、何らかの実践につなげていきたい。
2020年11月6日
主任司祭 英隆一朗